まさかボディソープが革靴サドルソープの代用に?注意点も解説

まさかボディソープが革靴サドルソープの代用に?注意点も解説

雨に降られてぐしょ濡れになった革靴、あるいは久しぶりに靴箱から出したらカビが生えていた…なんてこと、ありませんか?

「サドルソープ(皮革用石鹸)で丸洗いしたいけど、手元にない!」

そんな時、わざわざ専用品を買いに走らなくても、家にある「アレ」で代用できるんです。

ただし、革は人間の肌と同じくらいデリケート。使うものを間違えると、取り返しのつかないダメージを与えてしまうことも。

この記事では、緊急時に使えるサドルソープの代用アイデアと、絶対に失敗しないためのコツを詳しく解説します。

まずは結論から見ていきましょう。

【結論】「革靴」のサドルソープ代用は「おしゃれ着洗剤」か「ボディソープ」でOK

革靴を丸洗いしたいけれどサドルソープがない場合、最もおすすめなのは「おしゃれ着洗い用の中性洗剤」です。

次点で、保湿成分が含まれている「ボディソープ」も使えます。

まずは、家にある洗剤が代用できるか、以下の比較表でチェックしてみてください。

代用品名 おすすめ度 特徴・メリット 注意点
おしゃれ着洗剤(エマール等) ◎(推奨) 中性で縮み防止効果があり、革へのダメージが最小限。 洗った後の保革(クリーム塗布)は必須。
ボディソープ(保湿成分入) 〇(可) 肌に優しい成分で、革の油分を取りすぎにくい。 スクラブ入りやメンソール系は絶対NG。
リンスインシャンプー 〇(可) 洗浄と同時にある程度の油分を補給できる。 よくすすがないと成分が残り、シミの原因に。
ハンドソープ △(微妙) 殺菌力が強く、革の必要な油分まで奪い乾燥を招く恐れ。 緊急時以外は避ける。使用後は徹底的に保湿を。
食器用洗剤 ×(不可) 脱脂力が強すぎて、革がパサパサにひび割れるリスク大。 絶対に使わないこと。
洗濯用粉洗剤 ×(不可) アルカリ性が強く、革を変質・硬化させる。 靴が履けなくなる可能性あり。

一番のポイントは「中性」であること「油分を取りすぎないこと」です。

おしゃれ着洗剤は、ウールやシルクなどの動物性繊維を洗うために作られているため、同じ動物性である「革」との相性も比較的良いのです。

なぜ「革靴」の代用に「おしゃれ着洗剤」や「ボディソープ」が使えるのか?

「革靴を水洗いするなんて!」と驚く人もいるかもしれません。

しかし、革はもともと動物の皮膚。人間の肌と同じタンパク質でできています。

そのため、人間の肌を洗えるものや、デリケートな動物性繊維を洗う洗剤は、理論上、革靴にも使えるのです。

重要なのはpH値(液性)

革は一般的に「弱酸性」の状態が安定しています。

アルカリ性の強い洗剤(普通の洗濯洗剤など)を使ってしまうと、革の繊維が引き締まりすぎて硬くなったり、変色したりしてしまいます。

だからこそ、「中性」または「弱酸性」の洗剤を選ぶことが鉄則なのです。

おしゃれ着洗剤は中性であり、さらに繊維を保護する成分が入っているため、革が縮んだり型崩れしたりするリスクを軽減してくれます。

保湿成分の有無が仕上がりを左右する

サドルソープの最大の特徴は、汚れを落とすと同時に「保革(保湿)」ができる点です。

代用品を使う場合、洗浄力はあっても保湿力が足りないことがほとんど。

ボディソープやリンスインシャンプーが代用として優秀なのは、この「保湿成分」や「コンディショニング成分」が含まれているため、洗い上がりのキシキシ感を抑えられるからです。

「革靴」を家にある洗剤でサドルソープ代わりにして丸洗いする方法

代用品を使って革靴を洗う場合、専用のサドルソープ以上に慎重な手順が必要です。

失敗すると、革がシミになったり、ひび割れたりしてしまいます。

以下の手順をしっかり守ってください。

準備するもの

  • 代用する洗剤(おしゃれ着洗剤など)
  • 柔らかいスポンジ(食器用の新品など)
  • タオル(吸水性の高いもの)
  • シューキーパー(なければ新聞紙)
  • デリケートクリーム(または乳化性クリーム)※これは必須!

手順1:予洗いと泡立て

まず、靴紐を取り、ブラシで表面のホコリを落とします。

次に、靴全体をぬるま湯で湿らせます。一部分だけ濡らすとシミになるので、思い切って全体を均一に濡らすのがコツです。

洗剤は直接靴につけず、スポンジでしっかり泡立ててから乗せましょう。

手順2:優しくスピーディーに洗う

泡で包み込むように、円を描きながら優しく洗います。

ゴシゴシこするのは厳禁。革の表面が傷ついてしまいます。

洗剤が革に触れている時間が長いほど乾燥が進むので、手早く済ませましょう。

手順3:すすぎと脱水

泡が残らないように、ぬるま湯でしっかりすすぎます。

サドルソープの場合は「泡を拭き取るだけ」という手法もありますが、代用品の場合は成分が残留すると変質の原因になるため、完全に洗い流すことをおすすめします。

すすぎ終わったら、タオルで水気をしっかり吸い取ります。

手順4:半乾きの状態で保湿(最重要!)

ここが運命の分かれ道です。

風通しの良い日陰で干し、「半乾き」の状態になったら、デリケートクリームをたっぷり塗り込みます。

完全に乾いてからでは手遅れです。水分が蒸発する際に革の油分も一緒に抜けていくため、その前に油分を補給してあげる必要があります。

「革靴」を代用品で洗う際の注意点とリスク

代用品はあくまで緊急措置です。

リスクを理解した上で自己責任で行ってください。

スエードやヌバックには使わない

起毛革(スエード、ヌバック)に液体洗剤を使うと、毛並みが寝てしまったり、シミになったりして修復が困難になります。

スエードの場合は、専用のシャンプーを使うか、消しゴムタイプのクリーナーで対応しましょう。

乾燥は絶対に「陰干し」で

早く乾かしたいからといって、ドライヤーの熱風を当てたり、直射日光に当てたりするのは絶対にNGです。

革が急激に収縮し、ひび割れや変形を起こして、二度と履けなくなってしまいます。

シューキーパーや新聞紙を詰めて、形を整えながら数日かけてじっくり陰干ししてください。

【体験談】雨に濡れたローファーをハンドソープで洗ったら…悲劇と発見

あれは梅雨の時期でした。

お気に入りだった茶色のコインローファーを履いて出かけた僕は、突然のゲリラ豪雨に見舞われました。

靴の中までぐっしょり。家に帰って脱いだ瞬間、生乾きの雑巾のような、なんとも言えない嫌な臭いが漂ってきたんです。

「これはカビるかも…」

焦った僕は、洗面所にあった殺菌力強めの薬用ハンドソープを手に取りました。

「同じ皮なんだから、手洗い石鹸で洗えば除菌もできて一石二鳥だろう」なんて、安易に考えてしまったんですね。

たっぷりの泡でゴシゴシ洗い、シャワーで豪快にすすぐ。

洗い上がりはキュキュッとして、あの嫌な臭いも石鹸の香りに変わり、その時は「大成功だ!」とガッツポーズをしたものです。

しかし、悲劇は乾いた後に訪れました。

3日後、陰干しを終えたローファーを見て、僕は言葉を失いました。

色が、抜けている…。

鮮やかだったブラウンは、まるで古びたダンボールのように白っぽく褪せ、表面はカサカサに乾燥してひび割れ寸前。

触るとザラザラして、革特有のしっとりした艶めきは完全に消え失せていました。

「やってしまった…」

ハンドソープの強力な洗浄力が、汚れだけでなく、革に必要な油分まで根こそぎ奪い去ってしまったのです。

慌てて靴クリームを塗り込みましたが、一度抜けてしまった色艶は完全には戻りませんでした。

この失敗から僕は学びました。

革靴を洗うなら、洗浄力よりも「保湿力」が命なのだと。

もしあの時、ハンドソープではなく、しっとりタイプのボディソープを使っていたら、あるいは洗った直後にクリームを塗っていれば、結果は違っていたかもしれません。

代用品を使うときは、「汚れを落とす」こと以上に「革をいたわる」ことを意識しないと、僕のように後悔することになりますよ。

もし、あなたが「失敗したくない」「大切な靴を長く履きたい」と本気で思うなら、やはり専用のサドルソープを常備しておくのが一番の正解かもしれません。

M.MOWBRAYのサドルソープなら、保革成分がたっぷり入っているので、洗うだけでしっとりと仕上がります。

「革靴」をサドルソープ以外で洗う際のよくある質問

Q. 洗濯機で洗ってもいいですか?

基本的にはおすすめしません。洗濯機の回転による衝撃で型崩れしたり、革が傷ついたりするリスクが高すぎます。どうしてもという場合は、専用の洗濯ネットに入れ、脱水はかけないようにしてください。

Q. 重曹水で洗うのはどうですか?

重曹は弱アルカリ性なので、革靴には不向きです。消臭効果はありますが、革を硬くしたり変色させたりする可能性があるため、丸洗いには使わない方が無難です。

Q. 乾かす時に新聞紙がない場合は?

キッチンペーパーや不要になったタオルでも代用可能です。大切なのは、こまめに交換して湿気を吸い取ること。入れっぱなしにすると、かえってカビの原因になるので注意してくださいね。

「革靴」のサドルソープ代用まとめ

革靴のサドルソープ代用について、ポイントをまとめます。

  • ベストな代用品は「おしゃれ着洗い用の中性洗剤」。
  • 「ボディソープ(保湿成分入り)」や「リンスインシャンプー」も使える。
  • 「ハンドソープ」や「食器用洗剤」は油分を取りすぎるのでNG。
  • 洗った後は、半乾きの状態で必ずデリケートクリームで保湿する。
  • 乾燥機や直射日光は厳禁。時間をかけて陰干しする。

急な雨や汚れで困ったとき、家にあるアイテムでピンチを乗り切ってください。

でも、やっぱり専用品の安心感には代えがたいものがありますから、余裕がある時に一つ揃えておくと安心ですよね。

この他にも、衣類や身の回りの困りごとを解決する代用アイデアをまとめていますので、ぜひ参考にしてみてください。

衣類・裁縫道具の代用まとめ