「アイロンをかけようと思ったら、当て布がない!」
「このデリケートな服、直でアイロンしたら溶けそう…」
スーツのテカリ防止や、プリントTシャツのシワ伸ばしに必須の「当て布」。
わざわざ専用のものを買うほどでもないけれど、ないと困る地味な重要アイテムですよね。
実は、わざわざ手芸店に行かなくても、あなたのタンスやキッチンにある「アレ」で完璧に代用できるんです。
ただし、素材選びを間違えると、服に色が移ったり、逆にシワが付いたりする大惨事になりかねません。
この記事では、今すぐ使える安全な代用アイデアと、絶対に避けるべきNG素材を紹介します。
まずは結論から見ていきましょう。
【結論】「当て布」の代用は綿100%のハンカチか手ぬぐいで即解決!
結論から言うと、「綿100%のハンカチ」か「手ぬぐい」があれば、専用の当て布は不要です。
これらは熱に強く、蒸気を通しやすいため、プロも認める最適な代用品になります。
家にあるもので代用できるアイテムを、おすすめ順に比較表にまとめました。
| 代用品名 | おすすめ度 | 特徴・メリット | 注意点 |
|---|---|---|---|
| 綿のハンカチ | ◎(推奨) | 薄手で熱が伝わりやすい。どこの家庭にもある。 | 色柄物は色移りのリスクあり。白・淡色がベスト。 |
| 手ぬぐい | ◎(推奨) | 毛羽立ちがなく、シワになりにくい。熱に強い。 | 染料が濃いものは避ける。 |
| クッキングシート | 〇(可) | 耐熱性が高く、テカリ防止に最適。滑りが良い。 | スチームを通しにくい。使い捨てになる。 |
| ワイシャツ(綿) | 〇(可) | 広範囲をカバーできる。素材として適している。 | ボタンや縫い目の凹凸に注意。 |
| コピー用紙 | △(微妙) | 緊急時の最終手段。テカリは防げる。 | インクの裏写り、紙が焦げるリスク。スチーム不可。 |
まずはタンスを開けて、白っぽい綿のハンカチか、お土産でもらった手ぬぐいを探してみてください。
もし布がなければ、キッチンのクッキングシートも意外なほど優秀ですよ。
なぜ「当て布」の代用は綿素材やクッキングシートなのか?
そもそも当て布の役割は、「熱から生地を守る(テカリ・溶解防止)」ことと、「スチーム(蒸気)を均等に行き渡らせる」ことです。
この条件を満たす素材が、ベストな代用品となります。
綿(コットン)の強み:熱に強く蒸気を通す
綿は天然繊維の中で熱に強く、アイロンの高温設定にも耐えられます。
また、吸湿性と通気性が高いため、スチームの水分を適度に含みながら、下の衣類へ熱と蒸気を伝えてくれるのです。
化学繊維(ポリエステルなど)だと、アイロンの熱で溶けて服にくっついてしまう恐れがあるため、綿が最強なんです。
クッキングシートの強み:耐熱性と表面の滑らかさ
クッキングシートはオーブンで使えるほど耐熱性が高いですよね。
さらに表面がツルツルしているため、アイロンの滑りが良く、ウールなどの起毛素材を押しつぶさずに「テカリ」を防ぐ効果が高いんです。
ただし、紙なのでスチームの通りは悪い点だけ覚えておいてください。
「当て布」を家にあるモノで代用する具体的な方法5選
では、実際にどう使うのか、それぞれの特徴とコツを解説します。
1. 白い綿のハンカチを使う方法
これが王道にして最強の方法です。
- できるだけ「白」か「薄い色」のハンカチを選びます。
- ハンカチを広げ、アイロンをかけたい部分に乗せます。
- 上からアイロンを滑らせます。
色柄物は、スチームの熱と水分で染料が溶け出し、大切な服に色移りするリスクがあります。
迷ったら「お父さんの白いハンカチ」を借りましょう。
2. 手ぬぐいを使う方法
実家や引き出しの奥に眠っている手ぬぐいは、実は当て布のエリートです。
ハンカチよりも織り目が粗いものが多く、スチームの通りが抜群に良いのが特徴。
また、サイズが長いため、ズボンのプレスなど広範囲を一気にかけたい時に重宝します。
3. クッキングシートを使う方法
プリントTシャツや、ワッペンを付ける時に活躍します。
- 必要な大きさにカットします。
- プリント部分やデリケートな素材の上に乗せます。
- ドライ設定(スチームなし)でアイロンをかけます。
シリコン加工されているため、プリント部分が溶けてアイロンにくっつく事故を完璧に防いでくれます。
4. 不要なワイシャツや肌着を使う方法
着なくなった綿100%のワイシャツやTシャツがあれば、それを当て布専用にカットしてしまいましょう。
特にワイシャツの背中部分は、平らで面積が広く、縫い目もないため最高です。
Tシャツなどのニット素材(編み物)は、少し伸縮性があるため、曲面のアイロンがけに馴染みやすいメリットがあります。
5. コピー用紙を使う方法
これは本当の緊急手段です。
出張先のビジネスホテルなどで、どうしてもハンカチがない場合に使います。
必ず「何も印刷されていない真っ白な紙」を使ってください。
スチームを使うと紙が波打って破れるので、ドライアイロン専用として使いましょう。
当て布を代用する際の注意点と「やってはいけない」NG素材
家にある布なら何でもいいわけではありません。
間違った素材を使うと、取り返しのつかないダメージを服に与えてしまいます。
NG素材1:タオル(パイル地)
「タオルでいいか」と思いがちですが、これはNGです。
タオルの表面にあるループ状の糸(パイル)の凹凸が、アイロンの圧力で服に押し付けられ、ボコボコとした跡がついてしまいます。
特にスーツや制服などの表面が平らな生地には厳禁です。
NG素材2:色の濃いもの・柄物
濃い紺色や赤などのハンカチは避けましょう。
高温とスチームの水分によって、染料が溶け出し、下の白いシャツなどに色が移る「移染(いせん)」が起こりやすいです。
一度ついた移染はなかなか落ちません。
NG素材3:化学繊維(ポリエステル・ナイロン)
アクリルやポリエステルが含まれている布は、高温のアイロンに耐えられません。
最悪の場合、当て布自体が溶けて、下の服とドロドロに融合してしまう大惨事になります。
必ず洗濯タグを見て「綿100%」であることを確認してください。
【体験談】お気に入りのスーツがテカった日、僕を救ったのは母の古びた手ぬぐいだった
社会人1年目の春、僕は大事なプレゼンの前日に、気合を入れてスーツのズボンにアイロンをかけようとしていました。
「当て布なんて、面倒くさいし要らないだろ」
そんな軽い気持ちで、黒いウールのズボンに直接アイロンをジューッ。
数分後、そこには無惨にもテカテカと光り輝く、鏡のような膝小僧が完成していました。
「終わった…」
焦げたわけではないけれど、安っぽく光るそのテカリは、僕の自信を粉砕するには十分でした。
慌てて実家の母に電話すると、「スチームたっぷりで浮かしがけしなさい。あと、手ぬぐい使いなさい、手ぬぐい!」と一喝。
引き出しの奥から引っ張り出したのは、商店街の福引でもらったような、ペラペラの白い手ぬぐい。
「こんなので大丈夫か?」と半信半疑でズボンの上に乗せ、スチームをプシューッ。
手ぬぐいを通して、熱い蒸気がじわっと繊維に染み込むのが分かります。
独特の湿った匂いとともに、手ぬぐいをめくると…
「消えてる…!」
テカリが落ち着き、ウールのふっくらした風合いが少し戻っていました。
手ぬぐいの「適度な薄さ」と「目の粗さ」が、絶妙にスチームを通してくれたおかげです。
タオルやハンカチでは厚すぎて、この繊細なスチーム加減は出せなかったかもしれません。
翌日のプレゼンは、テカリのないスーツで堂々と挑めました。
それ以来、僕のアイロン台の横には、あの時の古びた手ぬぐいが「守り神」として常駐しています。
専用の高い道具じゃなくても、昔ながらの道具には、理にかなった凄みがあると思い知らされた夜でした。
「当て布」を代用する際のよくある質問
Q. ティッシュペーパーでも代用できますか?
A. おすすめしません。ティッシュは薄すぎて破れやすく、繊維が服にこびりつく可能性があります。また、スチームを使うと溶けるようにボロボロになりますし、ドライでも焦げやすいので危険です。
Q. アルミホイルは使えますか?
A. 基本的にはNGです。アルミホイルは熱伝導率が高すぎて、逆に熱くなりすぎ、生地を傷める原因になります。また、スチームを全く通さないのでシワも伸びにくいです。
Q. 当て布が必要な服の見分け方は?
A. 洗濯表示タグを確認してください。アイロンマークの下に波線(〜)がある場合や、「当て布使用」と文字で書かれている場合は必須です。ウール、カシミヤ、シルク、ポリエステル、黒っぽい服、プリントTシャツなどは基本的に当て布が必要です。
「当て布」の代用まとめ
当て布がない時は、慌てて買いに走る必要はありません。
タンスの中にある「綿100%の白い布」が、最高の代用品になります。
- 綿のハンカチ:最も手軽で安全。色は白を選ぼう。
- 手ぬぐい:スチームの通りが良く、広範囲に便利。
- クッキングシート:プリントTシャツやテカリ防止に特化。
まずはハンカチを一枚、アイロン台のそばに用意してください。
それだけで、あなたの大切な服を「テカリ」や「焦げ」から守ることができます。
面倒くさがらずに一枚挟むひと手間が、服を長持ちさせる最大の秘訣ですよ。
他にも、衣類や裁縫道具の代用アイデアをまとめていますので、困った時はチェックしてみてくださいね。

